メダカを飼育するための「ビオトープ」作りは初心者でも簡単に挑戦できる趣味の一つです。
今回は、私が実際に立ち上げたトロ舟(プラ舟)や睡蓮鉢を使ったメダカビオトープのレイアウト例を9つ紹介します。
初心者の方でもすぐに真似できるレイアウトばかりなので、ぜひ参考にしてみてください。
和風レイアウト
苔ともみじの和風レイアウト(トロ舟)
特徴
- 石鉢に植えたもみじが主役の和風レイアウトです。
- 底床には硬質タイプの赤玉土を使用して水質の安定化と透明度アップを目指し、長期的な使用にも耐えられるようにしています。
- 大小さまざまな大きさ・形の石を配置し、自然な景観を作り出しています。
- 手前にはヘアーグラスショート(チシママツバイ)を植え、緑の絨毯を目指しています。
- 奥にはミズトクサを植え、和風の雰囲気を演出しました。
- ウィローモスを石に活着させ、自然な印象を与えています。
- 水面から出た石部分にはハイゴケなどの苔類を配置し、和の趣を加えました。
- 水質浄化と安定の効果があり、メダカの産卵床にもなるホテイアオイを浮かべています。
- 流木も配置し、自然な雰囲気を演出しました。
使用素材
- 底床: 硬質赤玉土
- 水草: チシママツバイ、ミズトクサ、ウィローモス、ホテイアオイ
- レイアウト素材: 石、流木、苔類
- その他: もみじ(石鉢植え)
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製作過程動画
石垣と白い小道のレイアウト(トロ舟)
特徴
- ソイルと白玉石を使用した底床デザインが特徴的です。
- ソイルにはニューラージパールグラスを植え、緑の絨毯を目指しています。
- ソイルと白玉石の境界に石を置き、白玉石でゆるやかなカーブを描くことで、小道のように見立てました。
- 左後方には大きめの石を積み上げて石垣を作り、隙間にウィローモスを植えています。
- 石垣の上には石鉢を置き、もみじを植えることで、和風の趣を加えました。
- メダカには三色メダカを選び、レイアウトとの調和を図っています。
使用素材
- 底床: ソイル、白玉石
- 水草: ニューラージパールグラス、ウィローモス
- レイアウト素材: 石、石鉢
- その他: もみじ
製作過程動画
ツツジ盆栽の流木レイアウト(トロ舟)
特徴
- 硬質赤玉土と珪砂を使用した底床デザインが特徴的です。
- 赤玉土の部分にはグロッソスティグマとコブラグラスを植えました。
- メインは流木をくり抜いてツツジを植えた盆栽です。
- 流木の水中部分にはウィローモスを活着させ、自然な印象を与えています。
- 水面にはホテイアオイを浮かべ、水質浄化と美しい景観を両立しています。
- 珪砂は小さめの砂で、赤玉土よりもバクテリアが住み着きにくいため、後に多孔質な構造でバクテリアが定着しやすく水質浄化効果が高い溶岩石を配置しました。
使用素材
- 底床: 硬質赤玉土、珪砂
- 水草: グロッソスティグマ、コブラグラス、ウィローモス、ホテイアオイ
- レイアウト素材: 流木、石、溶岩石
- その他: ツツジ(盆栽)
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製作過程動画
苔玉盆栽と溶岩石のレイアウト(睡蓮鉢)
特徴
- 睡蓮鉢を使用した和風のビオトープです。
- 底床には珪砂を使用し、バクテリアが定着しにくいデメリットを多孔質な溶岩石を多めに使用することで補っています。
- 溶岩石を重ね、隙間にウィローモスを植えています。
- アスパラガスの苔玉盆栽を「いよじ園」の軽石盆栽鉢を台座として使用し、溶岩石の上に置いています。
- 小さめの軽石盆栽鉢が水に浮いたため、ソイルを敷いてニューラージパールグラスを植え、浮かせています。
- 水面にはホテイアオイを浮かべ、水質浄化と美しい景観を両立しています。
- エアリフトポンプを使用して、睡蓮鉢の下部から水を吸い上げ、溶岩石の上に水が落ちるような仕掛けを取り入れています。後に溶岩石の上にハイゴケを置いたところ、きれいに茂りました。
使用素材
- 底床: 珪砂
- 水草: ウィローモス、ニューラージパールグラス、ホテイアオイ
- レイアウト素材: 溶岩石、軽石盆栽鉢、ソイル
- その他: アスパラガスの苔玉盆栽、ハイゴケ、エアリフトポンプ
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製作過程動画
洋風・ナチュラルレイアウト
ウォーターバコパとウォータークローバーの流木レイアウト(トロ舟)
特徴
- 底床には硬質赤玉土を使用し、水質の安定化と透明度アップを目指しました。
- アクセントとして白玉石を配置することで、視覚的な変化をつけています。
- 赤玉土と白玉石の境界に石を配置し、自然な区切りを作りました。
- ウォーターバコパ、ウォータークローバー、ニューラージパールグラス、ウィローモスの4種類の水草を使用することで、多様な植生を楽しめます。
- 流木や石を適当に配置し、自然な雰囲気を演出しました。
- 一部の石にはウィローモスを活着させ、より自然な印象を与えています。
使用素材
- 底床: 硬質赤玉土、白玉石
- 水草: ウォーターバコパ、ウォータークローバー、ニューラージパールグラス、ウィローモス
- レイアウト素材: 流木、石
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参考動画
ロタラとパールグラスのシンプルレイアウト(トロ舟)
特徴
- 底床のメインには硬質赤玉土を使用し、水質の安定化と透明度アップを目指しました。
- アクセントとして珪砂を配置することで、和の雰囲気を演出しています。
- 珪砂は半永久的に使用でき、掃除も楽なのが魅力です。
- 赤玉土と珪砂の境界に石を配置し、自然な区切りを作りました。
- 赤玉土にはニューラージパールグラスを植え、時間とともに緑の絨毯のような景観を作り出します。
- 流木を配置し、その上にウィローモスを活着させることで、自然な印象を与えています。
使用素材
- 底床: 硬質赤玉土、珪砂
- 水草: ニューラージパールグラス、ロタラ、ウィローモス
- レイアウト素材: 石、流木
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製作過程動画
赤スコリア底床×溶岩プレート洞窟のレイアウト(トロ舟)
特徴
- 赤スコリアや溶岩石など多孔質構造の素材を多用することで、水質浄化や維持の効果が期待できます。
- 溶岩石をスライスした溶岩石プレートを積み上げて独特な洞窟を作り、自然な景観を演出しています。
- 洞窟の上部にはエアリフトポンプから水が伝い落ちるようにし、シノブゴケを配置することで湿潤な環境を作り出しています。
- 溶岩プレート洞窟の前には珪砂を敷き、シマドジョウが潜れるスペースを確保しています。
- 軽石盆栽鉢を使用し、ヒメセキショウ、ヘアーグラスショート(チシママツバイ)、ニューラージパールグラスを植えることで、多様な植生を楽しめます。
使用素材
- 底床: 赤スコリア、珪砂
- 水草: ヒメセキショウ、ヘアーグラスショート、ニューラージパールグラス、アマゾンフロッグピット
- レイアウト素材: 溶岩石、溶岩石プレート、軽石盆栽鉢
- その他: シノブゴケ、エアリフトポンプ
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製作過程動画
おしゃれなレンガの洋風レイアウト(トロ舟)
特徴
- 硬質赤玉土、ブラックホール、ピンクサンドの3種類の底床材を使用し、色に変化をつけています。
- カラーレンガを使用して底床を仕切り、オシャレな洋風の雰囲気を演出しました。
- 赤玉土にはグロッソスティグマとキューバパールグラスを植え、緑の絨毯化を目指しています。
- 奥の赤玉土の区画にはロタラロトンディフォリアとロタラインディカを配置し、水草の多様性を持たせました。
- 左後方のブロック鉢にはワイヤープランツを植え、水草以外の植物も取り入れています。
使用素材
- 底床: 硬質赤玉土、ブラックホール、ピンクサンド
- 水草: グロッソスティグマ、キューバパールグラス、ロタラロトンディフォリア、ロタラインディカ
- レイアウト素材: カラーレンガ、ブロック鉢
- その他: ワイヤープランツ
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製作過程動画
レンガと緑の絨毯のレイアウト(トロ舟)
特徴
- 「おしゃれなレンガの洋風レイアウト」の素材を活用し、新しいレイアウトを作成しました。
- カラーレンガの区切りはそのままに、底床材と水草を変更しています。
- 底床には硬質赤玉土、ピンクサンド、水草が育ちやすいソイルを使用しました。
- ソイルにはグロッソスティグマとニューラージパールグラスを植え、緑の絨毯化を目指しています。
- ニューラージパールグラスはキューバグラスよりも丈夫で育てやすい品種です。
- 奥にはウォーターコインとロタラロトンディフォリアの鉢植えを配置し、アクセントを加えました。
- 水面にはアマゾンフロッグピットを浮かばせています。
使用素材
- 底床: 硬質赤玉土、ピンクサンド、ソイル
- 水草: グロッソスティグマ、ニューラージパールグラス、ウォーターコイン、ロタラロトンディフォリア、アマゾンフロッグピット
- レイアウト素材: カラーレンガ、鉢
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緑の絨毯製作動画
夏場の水温上昇や水の濁りを抑える工夫
せっかく立ち上げたビオトープですが、管理していく中で水の濁りや夏場の水温上昇など、様々な問題が発生することがあります。
これらの問題を解決するために、「エアレーション(水中に空気の泡を送り込む装置)」の導入が効果的です。
エアレーションの主な効果は以下の通りです。
- 水中に酸素を供給し、生き物の酸欠を防ぐ
- 有益なバクテリアを活性化させ、水質改善や水の透明化に効果的
- 水を循環させ、水質悪化を遅らせる
- 水温を2~3度下げる効果がある
エアレーションの導入は、メダカやエビの健康維持、水質改善、美観向上にも役立ちます。
我が家には屋外電源がないため、ソーラーパネル付きのエアポンプを購入して使っています。
➡(当ブログの記事)メダカビオトープにソーラーエアレーションを導入!暑さ・濁り対策に効果的?
まとめ
今回は、私が実際に立ち上げたトロ舟や睡蓮鉢のメダカビオトープレイアウトを9つ紹介しました。
和風・洋風問わず、色々なテイストのレイアウトに挑戦してみるのも面白いと思います。
底床には、赤玉土や珪砂など用途に合わせて様々な素材を使い分けるのがポイント。
→(当ブログの記事)【メダカビオトープ底床】硬質(焼成)赤玉土の色や大きさ、硬さを比較
→(当ブログの記事)メダカビオトープの底床(底砂)におすすめ!水作の「珪砂」を試してみた
機能性を重視するなら溶岩石など水質浄化効果の高い石材を取り入れるのもおすすめです。
→(当ブログの記事)【メダカビオトープ】溶岩石の効果やメリット・デメリット
水草は見た目の美しさだけでなく水質浄化能力なども考慮して選ぶといいでしょう。
初心者にもおすすめなのはホテイアオイ、ウォーターバコパ、ヘアーグラスショート(チシママツバイ)、ニューラージパールグラスなどです。
→(当ブログの記事)トロ舟メダカビオトープで育てている水草12種+αを紹介
また、夏場の暑さや濁りが気になる場合はエアレーションの導入も検討してみてください。
使う水草や石、流木などの素材によっても雰囲気がガラリと変わるので、色々組み合わせて自分好みのオリジナルビオトープを作ってみてくださいね。
#メダカ #ビオトープ #レイアウト