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赤い溶岩石?赤スコリアで作るメダカビオトープ |底床材としての可能性と注意点

メダカビオトープの底床材(底砂)選びは、見た目だけでなく水質維持の観点からも重要です。

これまで赤玉土や硬質赤玉土、珪砂などを使用してきましたが、今回は新たな挑戦として『赤スコリア』を試してみました。

この記事では、赤スコリアの特徴や使用感、メリット・デメリットについて詳しく紹介します。

赤スコリアとは?

赤スコリアは火山噴火によって形成される多孔質の火山岩です。

スコリア全般は、主に玄武岩質〜安山岩質のマグマが急冷して形成されます。赤色や黒色が一般的ですが、茶色や灰色のものも存在します。

赤スコリアと黒スコリアの色の違いは、主に含まれる鉄の酸化状態によるものです。

一般的に、酸素が十分にある環境で冷えたものが赤くなり、酸素が少ない環境で冷えたものが黒くなります。この色の違いは、スコリアが形成された環境を反映しており、それぞれ異なる特性を持つ可能性があります。

スコリア、軽石、溶岩砂利の違い

スコリア、軽石、溶岩砂利は全て火山活動によって生成される岩石ですが、それぞれに以下のような特徴があります。

  1. スコリア
    • 玄武岩質〜安山岩質の溶岩から形成される多孔質な岩石
    • 気泡が多く、一般的な砂利に比べると軽い
    • 不規則な形状を持つ
  2. 軽石
    • 流紋岩質の溶岩から形成される多孔質な岩石
    • 非常に多くの気泡を含み、水に浮くほど軽い
    • 比較的滑らかな表面を持つ
  3. 溶岩砂利
    • 冷却された溶岩流の表面が砕けて形成される
    • スコリアや軽石に比べて気泡が少ない
    • サイズや形状が様々で、角張っていることが多い

これらの違いは主に形成過程、化学組成、密度、外観にあります。

購入動機と購入先

当初は溶岩砂利を使用しようと考えていました。

以前、溶岩石を使用したビオトープを作った経験から、多孔質素材の水質浄化能力の高さに注目していたからです。

(当ブログの記事)【メダカビオトープ】溶岩石の効果やメリット・デメリット

その後、いろいろと調べている中で見つけたのが赤スコリアでした。

 

今回、購入したのは楽天市場の「E-garden」というお店で販売されていた「TAIKOH」というブランドの静岡県産赤スコリア。

アクアリウム用ではなく、主に外構資材として販売されているものを選びました。

TAIKOH 赤スコリア

在庫状況について

赤スコリアの在庫は通常安定しています。

ただし、販売元に確認したところ、天然石のため採掘状況によっては一時的に在庫切れ状態になったり、突然販売停止となる可能性もあるそうです。

使用を検討している方は、余裕を持って購入を計画することをおすすめします。

赤スコリアの特徴

袋を開けて観察してみると、以下のような特徴がありました。

  • :鮮やかな赤色(赤玉土をさらに赤くした感じ)
  • サイズ:3mmくらいの小さいものから1cmを超えるものまで不揃い
  • 質感:表面は多孔質で細かい粒子がついており、思っていたよりも重い(水を吸っていたから?)

赤スコリア拡大

ビオトープ作成過程

赤スコリアをふるいで軽く振るい、ビオトープに敷き詰めていきました。

割とはっきりした赤色で、見た目は良い感じ。

トロ舟に赤スコリアを敷き均す

注水時の様子

洗わずに使用したところ、予想以上に赤茶色の濁りが出ました。

顔料でも入っているのかと思うほどの赤さで、底が見えないほどでした。

赤スコリアの濁り赤スコリアを洗わずに注水すると赤茶色っぽく水が濁る

1日経過後も濁りは健在。

使用前にしっかり洗っておくべきだったと少し反省しました…。

赤スコリアなど溶岩石がいっぱいのメダカビオトープ 注水から1日経過後の濁り具合

使用後の感想

5日後にようやく水が透明に。

見た目はかなりきれいで気に入っています。

溶岩石がいっぱいのメダカビオトープ

水質チェックの結果、pHなど計測できる範囲では気になる変化はなし。

溶岩石と同様に、赤スコリアも水に成分が溶け出しにくい素材のようです。

ただし、溶岩石と同じく、わずかにアルカリ性寄りに変化する可能性があります。

赤スコリア溶岩砂利は水質にあまり影響なし

1週間後、メダカ10匹とシマドジョウ1匹、ミナミヌマエビ3匹を投入。

今のところ、どの子も元気いっぱいで問題はなさそうです。

溶岩石洞窟と赤スコリアのビオトープにメダカなどの生体を入れる

メリットとデメリット

メリット

  • 多孔質構造によるろ過バクテリア定着の促進:これにより生物濾過が効率的に行われ、水質の安定化に寄与します。
  • 独特の赤色による景観の演出:自然な赤色が水中で美しく、ビオトープに独特の雰囲気を与えます。
  • 水質への影響が比較的少ない:急激な水質変化を引き起こしにくく、メダカなどの生体にとって安定した環境を提供します。
  • 長期使用に適した耐久性:崩れにくく、形状を長期間維持するため、頻繁な交換が不要です。

デメリット

  • 初期の濁りが強い:使用前に十分な洗浄が必要で、この手間は無視できません。
  • サイズが不揃い:レイアウトの際に注意が必要で、細かい調整に時間がかかる可能性があります。
  • 一般的な石材のため、アクアリウム用途での長期的な影響について継続的な観察が有益です。

他の底床材との比較

底床材 水質浄化能力 pH影響 耐久性 コスト
スコリア 優れた浄化能力 わずかにアルカリ性に傾く 長期使用に適している 比較的安価
赤玉土 ある程度の浄化能力あり やや酸性に傾く 時間とともに崩れやすい 非常に安価
珪砂 浄化能力は低い ほとんど影響なし(若干アルカリ寄り) 非常に安定している 中程度
大磯砂 中程度の浄化能力 ほとんど影響なし 安定している 中程度
ソイル 高い浄化能力 初期は酸性に傾くが徐々に中性化 時間とともに劣化する 比較的高価

 まとめ

赤スコリアの総合的な評価としては、見た目の面白さと機能性を兼ね備えた底床材といえるでしょう。

多孔質構造によるバクテリアの定着促進、独特の赤色による景観演出、水質への安定した影響など、多くの利点があります。

ただし、使用する際は以下の点に注意が必要です。

  • 使用前の洗浄:初期の強い濁りを防ぐため、使用前にしっかりと洗浄しましょう。
  • サイズの選別:不揃いなサイズに注意し、必要に応じてふるいにかけて使用することをおすすめします。
  • 段階的な導入:生体への影響を慎重に観察するため、一度に大量に使用するのではなく、少量から段階的に導入するのが安全です。
  • 長期的な観察:アクアリウム専用商品ではないため、長期使用による影響を継続的に観察することが重要です。

これだけ優れた特性を持つスコリアですが、ネットで調べても底床材として使っている人はあまり多くありません。

アクアリウム用途としての認知度が低く、専用底床材ほど積極的にマーケティングされていないことが、あまり利用されていない理由の一つかもしれません。

個人的には、赤スコリアは溶岩砂利などと同様に自然素材であり、適切に使用すれば安全で効果的な底床材となる可能性が高いと考えています。

長期使用による様々な影響を把握するため、メリット・デメリット両面から注意深く観察を続けていく予定です。

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#メダカビオトープ #赤スコリア

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ガガ

猫飼い歴30年以上の猫好き、生き物好きで、スポーツや読書、料理、調べものが趣味。
野球とサッカーは観戦するのもプレーするのも好きです。
料理は作るのも食べるのも好きですが甲殻類アレルギー持ちです。

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