11月も終わりが近づき日一日と寒さが厳しくなってきました。
春や夏の頃はあれだけ懐いていたメダカたちも水が冷たくなると警戒心が増し、こちらの姿が見えるだけでパッと隠れてしまうので少々寂しい思いをしています(笑)
吸水力&保水力抜群の『活着君』でハイゴケの乾燥対策
乾燥して茶色く変色したハイゴケ
それでは本題に入ります。
実は今年の6月頃に立ち上げた新ビオトープに導入していたハイゴケが茶色く枯れてしまったことがありました。
石鉢にモミジを植えてその上にハイゴケを置いていたのですが…
大体1、2か月でこんな風になってしまいました。乾燥して茶色く枯れた感じ。
ちなみに別のビオトープでも同じように石鉢の上にハイゴケを乗せているのですが、こちらも↑のように茶色っぽいというか白っぽく乾燥して枯れています…。
乾燥に強いハイゴケにも水分は必要
二つのビオトープに共通しているのは日当たりがまずまず良くて風通しも良い乾燥しやすい場所だということ。
最低でも一日置きくらいには水をかけたりスプレーで表面を濡らしたりしてたけど、それくらいでは乾燥を防ぐことはできなかったということか…。
苔の中でも乾燥に強い種類というのがハイゴケを導入した理由のひとつだったんですが、よほど過酷な状況だったみたいです。
写真左側のハイゴケやスナゴケが緑色を維持できているのは多分苔の一部が常に水に接しているから。
乾燥に強いハイゴケでもやっぱり緑色の状態できれいに維持するにはある程度の水分は必要みたいです。
石鉢の上に軽く土を置き、その上にハイゴケを乗せているだけの現状では「保水性」がほとんどありません。
優れた保水力!植物を育てる布『活着君』
ハイゴケを茶色く変色させないためには保水性が重要なはず、何か良いものはないものかとネットで探して見つけたのが「有限会社PICUTA(ピクタ)」さんが製造・販売している【活着君】という植栽布でした。
活着君のラインナップはS/30×24cm、 M/48×30cm、 L/60×48cm、 XL/100×72cmの4種類。※2022年11月現在
今回はとりあえずどんなものかを知りたかったので一番小さいSサイズを購入しました。値段はSサイズでも1000円オーバーとまあまあ強気の価格設定です(Amazonで購入)。
商品パッケージに記載されているキャッチフレーズは"優れた保水力!植物を育てる布"。
生地の表裏は↑こんな感じで片方はふわふわした起毛面になっています。
活着君の主な特徴
活着君の主な特徴は以下の通り。
- マイクロファイバーの特殊構造が高い保水力を実現。
- 植物の活着性に優れている
- 用途に応じて2面を使い分けできる(起毛面には直接植物を植え付け易く、反対側はオスの面ファスナー(細かめ)に固定できる)
- 化学繊維の為、腐らず長期維持が可能で水が流れる場所でも使用でき、水の誘導性にも優れている
その他、メーカー公式サイトの商品ページを見ると、土なしで植物を育てられることや植物を簡単にしっかりと活着できること、そしてテラリウムにおすすめだということあたりが記載されていました。
苔については触れられていなかったけど、植物を育てられるなら苔だってOKなはずだし求めているのは高い保水性だったのでとりあえず問題なし。
活着君を使ってハイゴケの植え直し
それではハイゴケの植え直しスタート。
ハイゴケは白くなったり茶色くなってしまっても、水や栄養をあげるなど手をかけてあげれば復活は可能らしいです(強い!)。
苔が変色する事について
苔が変色する(茶色くなったりする事)のは自然な事です。苔は基本枯れませんので理解を持って苔と向き合って頂きたいと思います。落葉樹が落葉するのと同じで、時期により、もしくは環境が変わる事での変色はよくある事です。
その際は目土(上から軽くふるいにかけた細かい用土をかける)を被せたり、苔の葉先をバリカン、もしくはハサミ等でカットし整えてあげます。苔が一本だけ出ていたりするとその苔は大体変色しますので、他の苔丈に合わせカットしてあげてください。カットして枯れるという事はまずありません。
苔りあん同梱紙より
しかし、今回は面倒だし時間もかかりそうだったので新しいハイゴケを購入しました。
ハイゴケを買ったお店は通販ショップ「苔りあん」さん。
2回目の利用ですが今回もきれいなハイゴケを送ってくれました。
➡(当ブログの記事)【トロ舟メダカビオトープ】苔ともみじが主役の和風レイアウトをつくってみた
活着君を加工して石鉢にセット
ハイゴケの調達も完了したのでまずは活着君を加工していきます。
活着君を石鉢に合う形にカット。
はさみで簡単に切ることができました。
次はカットした活着君を石鉢の上にセット。
活着君の上にハイゴケを乗せる
あとは活着君の上にハイゴケを乗せていくだけ。
公式サイトの動画を見ると、普通の植物に関しては活着君の上で軽く揺らすだけで固定できていたのですが、ハイゴケはなかなかピタっと固定できず…。
スプレーで濡らしながらギュッギュッと押してやるのが上手に乗せるコツかな。
工夫したのはこの部分。
雨が当たらないこの場所で単純に石鉢の上に活着君を乗せただけだと定期的に水をかけてあげる必要があると思ったので、ビオトープの水を吸い上げられるように活着君を細めに切ったものを石鉢からビオトープ内に垂らす形で取り付けました。
商品の特徴に”水の誘導性にも優れている”と記載されていたのでこれは使えるなと。
うまく機能してくれれば活着君が乾くことはないはず。
以上、これにてハイゴケの植え直しは完了です。
活着君とハイゴケが余っていたのでもうひとつのビオトープの石鉢の方も植え直しました。
やっぱり緑の苔はいいですなあ。しみじみ。
YouTube動画
余ったハイゴケは活着君に乗せて次回まで保存
余ったハイゴケは今度使う時まで保存しておくことに。
活着君を百均で買った保冷箱の蓋の上に敷き、そこに余ったハイゴケを乗せて栽培してみようと思います。
石鉢同様、こちらも活着君がきちんと仕事をしてくれれば定期的に水を与えるだけで緑の状態を維持できるはず。
頼むぞ…活着君!
ハイゴケのその後の経過と感想
そして1か月後。
この時点ではあまり変化はありません。
若干茶色い部分が多いように見えるけど、これはカットせずに使っているので初めからこんな感じでした。
ハイゴケの表面を触ってみると軽く濡れており良い感じです。
2か月後。
前回よりも成長して全体的に丸くなってきました。
肝心の色もなんだか微妙に緑が増えているように見える。
吸水用に設置した活着君にはハイゴケ以外にウィローモスも水上化してくっついてきました。
ウィローモスは水上化したらハイゴケに負けないくらいきれいな苔状になるので、また機会があれば活着君を使ってたくさん水上化させたいなと思っています。
保冷箱の蓋に敷き詰めておいた余ったハイゴケも無事緑色を維持。
まあまあ成長もしているようで伸びた部分が蓋からはみ出しています。
いつの間にかハイゴケの中にちょいと黄みがかった白っぽい小さなキノコが生えていました。
ヒトヨタケやイヌセンボンタケ、シロコケシジミガサあたりに似ている気もするけど、キノコは種類が多すぎて分かりませんね。
とりあえず、ハイゴケを植え直してから2か月が経過しましたが、前回のように短時間で乾燥して茶色くなることはなくきれいな緑色を維持できています。
もうすぐ乾燥にさらに注意が必要な冬が来るのでこのままの状態を維持できるかは分からないけど、今のところ活着君の効果には満足。
今後も経過を見ていくので、もし以前のように乾燥して白くなったり茶色く変色したら追記したいと思います。
来年はウィローモスを水上化させたり他の苔に使ってみたりもしたいので、他のメダカ用品を買うついでにチャームさんで活着君Sサイズを追加購入しました。
もうちょっと値段が安ければいうことなし!
ハイゴケが乾燥して茶色く変色してしまう、という人は活着君を試してみてください。
参考にさせていただいた記事・サイト