日本人の食生活も欧米化し、お米よりもパンを好んで食べる人も増えてきました。
でも、私は古い人間なのでできれば朝・昼・夜とお米を食べたい。パンだとなぜか元気が出ない気がするんですよね。
という事で、今回は私が数年来気に入って食べているお米を紹介したいと思います。
東洋ライス金芽米ハイセレクト
私が毎日食べているお米は和歌山に本社を置く「東洋ライス」が販売している「金芽米(きんめまい)ハイセレクト」です。
「金芽米」(きんめまい)というのは新しい精米法によって、うまみ層である「亜糊粉層」(あこふんそう)と胚芽の基底部である「金芽」を残したお米のことです。「金芽米」は東洋ライス株式会社の登録商標。

お米の見た目はこんな感じ
金芽米には普通の白米と比べて様々なメリットがあるので、よほどカツカツの時以外は金芽米を買うようにしています。
金芽米と白米の違い
金芽米と普通の白米との主な違いは以下の3つ。
●金芽米にはビタミン、食物繊維、オリゴ糖など、栄養素がたっぷり
金芽米は白米と比べてビタミンB1が約7倍、食物繊維が約1.8倍、オリゴ糖が約12倍など、栄養に優れています。
●金芽米は同じご飯の量でもカロリーと糖質が少ない
亜糊粉層が水分をたくさん吸収するので、カロリー17%、糖質14%カット。
金芽米100gあたりカロリー140kcal、糖質31.7g。白米100gあたりカロリー168kcal、糖質36.8g。
●金芽米のほうが甘い(美味しい)
同じ田で収穫した同じ銘柄のお米でも金芽米にすることで甘みがアップ。
普通の白米ではなく金芽米を購入する理由は、これらに加えて手間のかからない「無洗米」であることで十分かと。冬場の米研ぎは本当に嫌ですよね。
注目の免疫ビタミン「LPS」
1.の栄養素の違いについては食べただけでは分かりませんが、きちんと分析しての発表なので間違いはないでしょう。上で挙げた3つの栄養素以外でもビタミンB6、ナイアシン、葉酸、カリウム、LPSなどで白米を大きく上回っています。
その中でも特に注目されているのが、免疫ビタミンと呼ばれ、体の自然免疫力を強化し病気やウイルスに負けない体づくりに役立つと言われている「LPS」(リポポリサッカライド)です。
LPSはウイルスや老廃物、ガン細胞などを取り除く働きをしている免疫細胞「マクロファージ」を元気にする(活性化)働きがあります。
私たちの体では、赤ちゃんから老人まで共通して、1日に約5,000個ものがん細胞が出来ていると言われています。しかし異常な細胞は、免疫細胞のマクロファージとNK細胞が日夜監視し処理してくれています。がんの発症が加齢やストレスで増加するのは、免疫機能が衰えマクロファージとNK細胞が正常に働かなくなるため。LPSにはマクロファージだけでなくNK細胞も活性化させるため、がん予防に有効です。
また、LPSは抗がん剤の効果を上げることも分かっています。がんを治療するための化学療法剤は、がん細胞と同時に正常な細胞にもダメージを与え、免疫細胞も衰えてしまいます。そこでLPSを投与することで、免疫細胞を活性化させ、抗がん剤の効果を高めるのです。
LPSは主に玄米や小麦といった穀物に多く含まれていますが、皮の部分(ヌカ層と亜糊粉層)に多く含まれているため、精製された白米や小麦粉にはあまり含まれていません。なので、LPSを効率良く摂取するなら玄米や金芽米がおすすめです(金芽米は白米の約6倍のLPSが含まれている)。
穀類以外ではメカブやレンコンなどに多く含まれているそう。LPSは主に土壌に含まれる「菌」に由来する成分なので、微生物が豊かに生息する海でとれる海藻や多くの微生物が共生する土壌で獲れる野菜・豆類・穀物に多く含まれています(加熱しても成分は分解しないので普通に調理しても大丈夫)。
その他、理由はよく分かりませんが金芽米を継続摂取する事で便通が改善したという試験結果が発表されています。
普段の米飯を金芽米に変更することにより便通の改善する効果が成人においても確認されました。一方、便通との関係が指摘されている腸内細菌群については変化が認められませんでした。
以上の結果から、無作為に選んだ15名の被験者のうち、金芽米を1日1食以上、1か月間継続して摂取することで、腸内細菌叢への影響を「介さず」に便通を改善したことが明らかになりました。今回得られた知見により、腸内細菌叢の改善とは独立した便通改善の手法が期待されます。
同じ量を食べてもカロリー&糖質が少ない
2.は同じ量を食べてもカロリーや糖質が少ないという事ですが、これは単純にうれしい。
1日に30kcalの違いなら1か月で900kcal、1年で10800kcal。脂肪1kgを減らすためには約7200kcal必要なので、白米から金芽米に変えるだけで無理せず1年で1.5kg減らせる計算になりますね。
しっかり食べながら健康的にダイエットしたい人にはもってこいではないでしょうか。
普通に炊くとまずいが浸水すると一気に美味しくなる
そして最後の3.は味。
実はつい最近まで金芽米ってあまり美味しくないというか、むしろまずいと思っていたんです。
値段はそこらの米よりも高いのに美味しくないなと。栄養やダイエット面を考慮して仕方なく買ってるけど、それがなければ絶対買わないわと思いながら食べ続けていました。白米より美味しいとか絶対嘘だわと。
でも、本当につい最近今まで金芽米がおいしくなかった理由が分かりました。
それが赤線で囲った部分。浸水…1時間程度浸水することで、よりおいしく炊き上がります。
1時間程度浸水することで、よりおいしく炊き上がります。
これめっちゃ大事です。というより金芽米の炊き方はこれだけ守ればある程度どうにでもなるレベル。よりおいしくとかいうソフトな書き方をせずに赤字で記載するなりもっと強調・強制してほしかった。
しっかり水に浸して亜糊粉層に吸収させる事で甘みが増し食感も良くなり、さらに翌日も浸水なしと比べると味の劣化が少なくなります。
浸水さえしっかり行えば、後は通常のカップより1割程度用量が少ない専用の金芽米カップでお米を計り、水は普通の白米と同じ量を入れて炊くだけで美味しいお米が食べられます。
1時間程度浸水することで、よりおいしく炊き上がります。
金芽米がまずいと思いながら我慢して食べている人は浸水をしっかり行ってみてください。

金芽米のグレード
金芽米はお米の品種の名前ではなく、玄米から亜糊粉層と金芽を残したお米の総称を言います。
だから、こしひかりの金芽米やあきたこまちの金芽米、つや姫の金芽米など、有名なお米を金芽米にしたものが販売されているのですが、私がいつも食べているのは「ハイセレクト」というブレンド(複数原料米)金芽米です。
ブレンド金芽米はブレンドされた米の品種でグレードが決まる
ハイセレクトを選んだ理由は「他の金芽米より安い」から。
ブレンド金芽米にも種類があり、私が食べている「ハイセレクト」のほかに「ベストセレクト」、「ゴールドセレクト」が販売されています。
現在の値段でハイセレクトが9kgで4480円、ベストセレクトが5330円、ゴールドセレクトが6400円と、同じブレンド金芽米でもこれだけの差があります。※ベストセレクト&ゴールドセレクトは10kg
この値段の差はブレンドされているお米の品種や質の差でしょうね。
それぞれのブレンドにどのようなお米が使われているのかは完全に公開されています。
精米された玄米例は以下のとおり。
・30年産 岩手県銀河のしずく
・30年産 青森県まっしぐら
・30年産 島根県きぬむすめ
現在ハイセレクトに入っているお米➡金芽米 ハイセレクト使用原料|東洋ライス公式
・30年産 長野県コシヒカリ
・30年産 鳥取県ひとめぼれ
・30年産 新潟県こしいぶき
現在ベストセレクトに入っているお米➡金芽米 ベストセレクト使用原料|東洋ライス公式
・30年産新潟県こしひかり
・30年産長野県こしひかり(特別栽培米)
現在ゴールドセレクトに入っているお米➡金芽米 ゴールドセレクト使用原料|東洋ライス公式
ハイセレクトは超有名ではないものの味に定評のあるお米、ベストセレクトは知名度、味ともに実績のあるお米、ゴールドセレクトは誰もが知っているであろう品種と産地の人気ブランド米がブレンドされています。
ちなみに東洋ライスとタニタ食堂のコラボ商品「タニタ食堂の金芽米」も上記と同じブレンド金芽米で、2019年5月13日~6月9日の間に使われていた玄米は・30年産 岩手県ひとめぼれ・30年産 長野県コシヒカリ・30年産 鳥取県きぬむすめ、といった感じです。
単一米よりもブレンド米が美味しいという人もいるし、その逆もありけりなのでいろいろ試して味と値段のバランスが良いもの、自分の口に合うものを探してみてください。
(補筆)金芽米新潟県産コシヒカリを食べてみた
臨時収入が入ったので新潟県産コシヒカリの金芽米を注文してみました!
粒は少し小さめですが、大きさが揃ったきれいなお米です。
これをいつも通り鍋で炊いて…
完成。
米粒の一粒一粒がしっかりしていてツヤがえぐい。本当にピカピカです。
そして肝心の味は…
とんでなく美味い!
ハイセレクトも普通のお米に比べると美味しいけどさらに数段上の味でした。
やっぱり高いだけのことはある。
金芽米ハイセレクトの評判・口コミレビュー
金芽米ハイセレクトの楽天市場レビューを見ると5500件以上で総合評価は☆4.75でした。☆5の割合は約80%とほとんどの人が高評価で☆2以下の悪い評価は14件と2%程度。
高評価の多くは「手間のかからない無洗米なのに比較的美味しい」「健康に良い」など、低評価は価格面や味についてでした。
まとめ
以上が私がここ数年気に入って食べている金芽米についてのいろいろです。
最初は健康のためだけに食べ続けていたのですが、炊き方を知ってからは味の面でも満足しています。
柔らかくて甘みがあるお米が食べたい時は水の量をちょっと多めにしたり、炊き込みご飯など一粒一粒をきちんと主張させたい時は少し水の量を減らしてみたり。まあどんなお米料理でも美味しく食べています。
スーパーで売られている家計応援米的なやつに比べるとかなり高いなあとは思いますが、値段以上にたくさんのメリットがあるお米だと思うので、健康に気を使っている人やお米は好きだけど体重が気になるような人には超おすすめです。


美味しくて体にも良いので、これ以上に優れたお米が販売されるまでは続けていくつもりです。食事の基本はやっぱりお米。
参考にさせていただいた記事・サイト