新型コロナウイルスによる長い長い自粛期間は非常にストレスが溜まるものでしたが、数少ない喜びは日頃なかなかかまってあげられない猫たちとの時間が増えたこと。
毎年3月の終わり頃からたくさん毛が抜け始める猫たちを、コミュニケーションと毛玉対策を兼ねてたくさんブラッシングしてあげられました。
換毛期は本当にびっくりするくらい毛が抜けますからね…。少しでも取っておいてあげないとグルーミング時にたくさんの毛を飲み込んじゃうんで。
毛を飲み込んでも平気な子もいれば、気持ち悪そうな顔をしてビニル袋を舐める子もいるんですが、この時期の猫たちにあげると喜ぶのが「猫草」です。
猫草として販売されているのは「燕麦」(えんばく)などのイネ科の植物がほとんど。
総合栄養食を与えていれば、猫にとって猫草は栄養上全く必要ありません。でも、好きな子は本当に好きなんですよね。「嗜好品」のようなものなのかも。
ただ、換毛期によくお腹を壊していた子の状態が良くなったりと整腸効果を感じたこともあります。10年近くあげていますが謎の多いアイテムですね。
市場にはたくさんの猫草商品が販売されていて、これまでにいろいろな商品を試してきましたが、私は今回紹介する「ミーちゃんスッキリ生野菜」がダントツで気に入っています。
ミーちゃんスッキリ生野菜
「ミーちゃんスッキリ生野菜」は静岡県富士市に本社を置く「イデシギョー株式会社」が製造しています。
イデシギョーは昭和25年創立の歴史のある家庭紙メーカーベンダー(卸売業者を抜いてメーカーが販売店に直接的に商品の提供すること)で、ティッシュペーパーやトイレットロール、ペーパータオルなど、毎日使う紙製品を製造・販売している会社です。
「ミーちゃん生野菜」の原料もほとんどが紙類なので、おそらく他製品の副産物を上手に活用しているのでしょう。そのほか、猫アイテムではティッシュの損紙を粉砕した猫砂をつくっているようです。
「ミーちゃんスッキリ生野菜」が気に入っている理由は以下の2つ。
土を使っていないので衛生的
販売されている猫草の多くが土を使った商品ですが、土は微生物とかが気になるし、猫がひっくり返してしまった時に周囲に散らばるので我が家では絶対NG。
廃棄がとても楽
ミーちゃん生野菜は容器が紙で土を使わずに粉砕パルプを使用しているので、廃棄時は乾かしてから燃えるゴミとして捨てるだけ。とても楽です。
他にも細かい長所はたくさんありますが、私にとって「土を使っていない」のと「廃棄が楽」な点が最大の魅力です。
短所は重量が軽いので猫が噛んで引っ張りあちこちに持っていってしまうこと(いつも倒れてる)と、この商品を売っているお店が少ないことでしょうか。
前者の対策として、コーヒー器具の製造で有名なハリオの猫草セット「にゃんベジ」の鉢を使っている人がいるみたいですね。後者は近場ではどこにも売っていないので、ネット通販で送料を考えてまとめ買いしています。
ミーちゃん生野菜の栽培方法と成長過程
「ミーちゃん生野菜」の栽培方法は非常に簡単。紙パックを折り曲げて250ccの水を注ぎ窓際に置いとくだけなので。
成長もイネ科の植物だけあってとても早いです。
中身はこんな感じで粉砕パルプに燕麦の種が埋められています。250cc水を入れると奥のパックのように湿った感じに。
粉砕パルプが水をしっかり保持してくれているので水漏れなどもありません。
三日目の朝には発芽が確認できました。日光がよく当たり暖かい夏場は成長が早く、その逆の冬場は成長が遅いです。
五日目でこれくらい。成長した草の芽がパルプを持ち上げるのでちぎれたパルプは取り除きましょう。
植物が成長していく過程を見るのは楽しい。ガーデニングとかを趣味にする人の気持ちが少し分かる瞬間ですね。
そして六日目。一日で急速に成長しました。
ここからまだまだ伸びますが、うちの猫は少し柔らかいこれくらいの状態が好み。
手前のパックは育てているのが猫草大好き猫に見つかり若干荒らされています。
隠していても草の匂いとかで分かるみたいです。まるで探偵(笑)。
目をランランさせている猫たちに与えるとあっという間にこんな無残な姿に…。
食べるのが下手くそな子は上の方を嚙み嚙みしているだけですが、上手な子は猫草をプチっと抜いて器用に飲み込みます。
全く興味を示さない子もいるけど、おやつより猫草を選ぶくらい好きな子も。こいつ本当に肉食動物なのか…と心配になるレベルの子もいます(笑)
ただし、商品の注意事項に「一度に食べすぎると下痢をおこす場合があります」と記載されているので与え過ぎには注意が必要かと。
まとめ
以上が、我が家のニンゲンと猫の両方が気に入っている猫草「ミーちゃん生野菜」についてのいろいろです。
値段も安いところを探せば気にならないですし、土を使わない清潔さや栽培も廃棄も楽なことを考えれば、我が家ではその他の猫草を買う選択肢はありませんね。
猫草は猫にとって絶対に必要なものではありませんが、換毛期などでビニルを嚙み嚙みしている子がいるなら試しに与えてみてください。
同じタイプの商品は「無印良品 猫草栽培セット」と「ハリオ 猫草栽培キット にゃんベジ」あたり。食いつきは若干違う気がします。

肉食のはずの猫が肉より野菜をおいしそうに食べているのを見ると不思議な気分になります。猫草と猫について研究している大学とかはないんでしょうかね。
参考にさせていただいた記事・サイト