【納豆】は水に浸け込んだ後に炊き上げた大豆を納豆菌によって発酵させた食品です。
“畑の肉”という異名を持つ大豆には必須アミノ酸などの良質なタンパク質が含まれています。それに加え成人病予防に効果的と言われる不飽和脂肪酸(リノール酸やリノレン酸)、整腸や血糖値上昇抑制、血中コレステロール濃度低下等の効果が期待できる食物繊維など、体に必要な栄養素がバランス良く含まれています。
そして手頃な値段も大きな魅力。一般的な納豆なら3個で100円程度で買えるので非常にコスパの良い食品だと思います。
私も2日に1回は納豆を食べているのですが、以前はメーカーや品名に強いこだわりはなく、買い物に行った時に広告の品だったり並べられている数が多くて賞味期限の長そうな商品を選んでいました。
ただ、不味いという商品はなかったものの、あまり美味しくないなと思うものはいくつかあり、それらは無意識に選ばないようにしていた気がします。
「お城納豆」<北海道小粒納豆>
そんな中、先日あるドラッグストアで購入したのが表題の納豆。
「お城納豆」<北海道小粒納豆>です。
お城納豆は熊本県に本社を置く「株式会社 丸美屋」さんが製造している納豆ブランドで、同メーカーの主力商品との事。
値段は100円くらいと一般的な納豆よりは20円くらい高めですが、「北海道産の大豆」を使っているところに惹かれました。
日本の大豆自給率はわずか7%
日本は消費している大豆のほとんどを輸入に頼っており、平成29年のデータを見ると自給率はわずか7%。主な輸入先はアメリカ(72%)、ブラジル(17%)、カナダ(10%)、中国(1%)です。
ただ、消費量の多くはサラダ油などの精油用に使われているようで、豆腐や納豆、みそ、しょうゆなどの食品用の自給率は25%となっています。それでも四分の三は輸入に頼っているんですね…。
国産大豆以外を使っている納豆をいろいろ調べてみましたが、ほとんどの商品に「アメリカまたはカナダ」と記載されていました。基本的にはアメリカ産を使用し、収穫量や品質によってカナダ産を混ぜるという形が多いみたいです。
「遺伝子組み換えでない」というのが嘘という情報やアメリカの輸入食品は危険という話をよく聞きますが、大豆に関しては日本でもプレハーベスト処理が問題になったりしているのでどっちもどっちな感もあります。
落葉終期から収穫14日前までに除草剤(農薬の一種)ラウンドアップを直接大豆に散布する使用方法を指す。これによってコンバインの邪魔になる雑草を収穫前に抜き取るという面倒な作業を軽減できる。発がん性が心配されるグリホサートの残留を危険視する消費者の声も。
個人的には国産納豆が美味しい
でも肝心の味はというと…
個人的にはやっぱり国産の大豆を使った納豆が美味しいと思います。特に北海道産の大豆を使った商品は甘味とコクが海外産のものより強い気がしますね。
少し前にそれに気付いてからは国産の納豆を選ぶようになりました。納豆はもともとの値が安いので価格差もあまり気にならないですし。
この納豆に使われている国産大豆は「ゆきしずか」。
2002年に生まれた品種で、「吉林15号」を母「スズヒメ」を父としてつくられました。ふっくらモチモチとした食感と旨味と甘みを兼ね備えた味が特長です。
中身は「納豆」と「たれ」だけ。多くの商品に付いている「からし」は入っていません。
たれはかつおだしがよく利いたはっきりとした味で、一般的な納豆に付属されているたれより粘度がかなり高めです。
圧倒的な「粘り」が特長
そして特筆すべきは圧倒的な「粘り」。
いつものスタイルでネギを入れて混ぜると数回混ぜただけで急激にネバネバしてきます。
美食家としても有名な北大路魯山人が「不精をしないで、また手間を惜しまず、極力ねりかえすべきである」と語っていたそうですが、納豆はしっかりかき混ぜてたくさん糸を引かせたほうが美味しいと言う人が多いですね。
納豆の粘りには旨味成分のグルタミン酸がいっぱい含まれているのと、たくさん混ぜる事によって舌触りがまろやかになるのが理由かと。ちなみに栄養価は混ぜる回数に影響されないようです。
とはいえ、あまりかき混ぜすぎると原形をとどめない茶色の不味そうな物体に変わるので(経験済…)適度に混ぜるのが一番ではないでしょうか。
30回くらいかき混ぜるとこれくらいのネバネバ具合になります。
一般的な納豆だとこれくらいの粘りを出すためには結構な回数を混ぜなければいけないのですが、この納豆は一瞬ですね。豆の種類や作り方に差があるのか、付属のたれに秘密があるのかは分かりません。
旨味やコクが少ない納豆にはよく卵黄を乗せて食べるのですが、この納豆は旨味も強くコクもしっかりあるので特に必要なかったです。トッピングはネギだけで十分。
ネバネバ部分に含まれる「ナットウキナーゼ」が熱に弱いので、血栓予防などの効果に期待している人は熱々のご飯に乗せるのは注意してくださいね。私は無視して熱々ご飯と一緒に掻っ込んでますが(笑)

同価格帯の納豆の中ではトップクラスに美味しいと思う。「ねばうま」という言葉がピッタリ。しばらくは食べ続けます。
参考にさせていただいた記事・サイト