容器や底床材の準備からレイアウトが終わりました。
➡(当ブログ記事)【準備編】初心者がベランダでメダカのビオトープに挑戦してみた
➡(当ブログ記事)【レイアウト編】初心者がベランダでメダカのビオトープに挑戦してみた
水質が安定してきたら次はいよいよビオトープに「パイロットフィッシュ」を投入します!
パイロットフィッシュとは
パイロットフィッシュとは、本命の生体を投入する前に環境の調査役として先に入れる魚のこと。
パイロットフィッシュは、その環境内で生体が安全に生きていけるかを確認し、新しい水槽内でバクテリアを繁殖させる役割を担います。
パイロットフィッシュに適しているのは、丈夫で安価な魚です。
過酷な環境に適応できる必要があるため、万が一死んでしまってもできるだけダメージの少ない魚を選ぶのが賢明だそう。
熱帯魚水槽などでは、ネオンテトラやアカヒレなどがよくパイロットフィッシュとして選ばれています。
今回はビオトープのパイロットフィッシュなのでメダカに先遣をお願いします。
まあ最終的に入れるのもメダカなんですけどね。
ビオトープ内のpHをチェック
pHがあまりにも極端な値だと、いくら丈夫なメダカでも☆になってしまいます。
パイロットフィッシュとはいえ、そのまま新しい環境に放り込むのは心配だったので、先にpH測定液を使ってビオトープ内の水質をチェックしてみました。
pH測定の結果、バケツに汲み置きしていた水道水は、おおよそpH7.0前後の中性でした。
一方、ビオトープ内の水はpH5.0~6.0の間にあり、酸性寄りの値を示していました。
pH5.0までは下がっていなかったものの、少し不安な色合いだったので念のため足し水をし、カキ殻をもう少し追加することにしました。
赤玉土を使っているとどうしても酸性に傾いてしまいます。
メダカを飼育するのに適した水質は、pH6.5~7.5の弱酸性から弱アルカリ性の範囲とされています。
pHが6以下になると、ろ過細菌のバランスが崩れてしまう可能性があるため注意が必要です。
pHの値が上がりすぎたり下がりすぎたりしていることに気づかないと、最悪の場合、メダカが全滅してしまうこともあり得ます。
そのため、定期的にpHをチェックし、適切な範囲内に保つことが大切だと思います。
➡(当ブログ記事)メダカ飼育水がアルカリ性になる謎 グリーンウォーターはpH10以上?
私は家にたまたまあったアルコール液タイプの測定液を使ったんですが、pHの測定は紙タイプのリトマス試験紙やデジタル測定器などでも行えます。
追記⇒デジタル測定器を買ってみました。
パイロットフィッシュ投入
お隣に住む『メダカ飼育の匠』(見た目は適当に飼育しているようですが、実はメダカがとても良く繁殖している)から、パイロットフィッシュとなるメダカを分けていただきました。
匠のところのメダカはみんなまるまるしてて元気いっぱい。抱卵してる子もいるんですが…大丈夫かな?
少々不安もありつつ、しっかり水合わせを行ってからビオトープ内へ。
メダカたちは新しい環境に興味深そうに泳ぎ出していきました。
ショック状態に陥ったり不自然な様子を見せたりすることもなくスムーズに順応してくれたので、環境的には問題ないようです。
後から知ったのですが、実はパイロットフィッシュはそんなにたくさん入れる必要がなく、2~3匹で十分だったようです。
10匹ぐらい分けてくれたのでそのまま全部入れてしまった…。
せっかく引っ越ししてきてもらったメダカをすぐにまた元の水に戻すのはかわいそうな気がします。そのため、今回はこのまま新しい環境で頑張ってもらおうと思います。
ただし、注意しなければならないのは、バクテリアがまだ十分に繁殖していない状態で生体を多く入れすぎてしまうと水質の悪化につながる可能性があることです。
新しい水槽や水環境ではろ過バクテリアが安定して定着するまでに時間がかかります。
この時期に生体の数が多すぎると、バクテリアによる水質浄化が追いつかずアンモニアなどの有害物質が蓄積してしまうことがあるのです。
初心者なのにいきなり難易度の高いスタートになりました…。
パイロットフィッシュたちのエサ
パイロットフィッシュたちのエサにはテトラの『キリミンベビー』とコメットの『赤虫 糸ミミズ ミックスフード』を買ってきました。
『キリミンベビー』はフィッシュミール、穀類、エビミール、酵母、植物性蛋白質、油脂、糖類、藻類、レシチン、ビタミン類、ミネラル類などから成るメダカの主食用フードです。
粗蛋白質48.0%以上、粗脂肪11.0%以上、粗繊維2.0%以下、粗灰分11.0%以下、水分6.5%以下
ちょっと小さめの子もいたので一応稚魚用にしました。
成魚用に比べると粒が小さめで、フレークというよりパウダーですね。
大きな子たちもひと口でパクっと食べてくれるので、つついた残りが底に沈むということもなく、水が汚れにくくていい気がします。
『赤虫 糸ミミズ ミックスフード』のほうはその名の通り乾燥した赤虫と糸ミミズに納豆菌が配合されたフードです。
納豆菌がメダカの腸内の善玉菌を活性化させてくれるんだとか。
赤虫…粗蛋白質56%、粗脂肪8%、粗繊維3%、粗灰分10%
糸ミミズ…粗蛋白質57%、粗脂肪15%、粗繊維1%、粗灰分5%
このフード、かなり食いつき良し。みんな奪い合って食べてます。
あっという間に食べきってくれるし、ずっと浮いてるので水も汚れにくい。
ただ、そのまま与えるとメダカにはちょっと大きいかも。できれば小さくちぎった方がいいですね。
我が家では、『キリミンベビー』をメインに、『赤虫 糸ミミズ ミックスフード』はおやつ的な感じであげています。
まだバクテリアが安定していないはずなので量は少なめに。
水質を悪化させてしまってはパイロットフィッシュの役割として元も子もありません。
とにかくいい水を作ることが彼らの仕事ですので、パイロットフィッシュのエサは"沈みにくく水を汚さないもの"であることが大事かなと思います。
10匹も投入してしまったのでちょっと心配ですが…
しっかりバクテリアを繁殖させてきれいな水を維持できるよう頑張ってもらいましょう。
補筆…寄生虫(ダクチロギルスやギロダクチルス)対策の餌も発売されています。
➡(当ブログ記事)【パラクリア】メダカの寄生虫(ダクチロ・ギロダク)対策餌の感想