新型コロナウイルス流行の最中に、ノーベル生理学・医学賞を受賞した山中伸弥教授がジョギングやランニング時には感染予防のためにマスク、もしくはバフ、ネックゲイター等を着けようという「ジョギングエチケット」を提唱しました。
新型コロナウイルスは感染しても多くの人は無症状です。発症する場合も、潜伏期にすでに感染力があると考えられています。ジョギングできるくらい元気でも、実は感染しているかもしれません。走って大きな息をするときは、咳やくしゃみと同じように周囲への配慮が望まれます。マスク、もしくはバフ、ネックゲイター等でジョギングエチケットを心がけましょう。
これによって私も含め多くのランナーがジョギングエチケットを意識するようになったと思います。
しかし、新規感染者の減少や気温が上昇してきた事による熱中症の危険性、そして通常のマスク着用時の呼吸のしづらさ・不快感などもあって、何とかもっと快適に走る事ができないだろうかと苦心しているランナーが増えてきています。
ジョギングエチケットにネックゲイターやネックチューブを活用
そんな中、私が選んだのはマスクよりも呼吸がしやすく、他の人との距離が近い時だけにサッと口元を覆う事ができる「ネックゲイター(ネックゲーター)」や「ネックチューブ」を着ける事。
山中教授愛用のBUFF
まず気になったのは山中教授自身が着用していると言っていた『BUFF』(バフ)というアイテム。
最初は口元を覆う事ができるチューブ状の布の総称をBUFFと呼ぶのかなと思っていましたが、調べてみるとジョアン・ロハスという人がスペインで設立したブランドの名前がBUFFで、販売している多くのアイテムの中のひとつにチューブ型のネックウェアがあるという事が分かりました。
すぐさま楽天市場やヤフーショッピング、Amazonなどの大手ネットモールで購入を試みましたが、ほとんどが売り切れで、販売している店を探しても4000円とか5000円とか、中には10000円を超える値段をつけているところも。
需要と供給で値段が決まるのは世の常ですが、コロナに便乗して値段を上げるお店はやっぱり残念だなと思いましたね。
その後、どうにかして安く手に入れられないだろうかと思っていろいろ探したところ、「trekkinn.com」(トレッキン)という個人輸入ができるスペインの海外通販サイトを見つけました。
トレッキンで売られていたBUFFの値段はなんと1500円(プラス送料900円くらい)と超激安!
荷物が届かない、全く違うものが届いた、到着までに時間がかかりすぎる、対応が悪いなど、ネット上には悪い評判がたくさんあったのでお金をドブに捨てるつもりで購入したところ、注文から約1か月後にようやく届きました。

到着までの間は有名スポーツメーカ「ミズノ」の「マルチフェイスガード」を愛用していました。

フレキシブルに使えるBUFFの特徴
BUFFのネックチューブにはたくさんの種類があって、カラーバリエーションも異常なほど豊富なのですが、とりあえず派手過ぎず地味過ぎずの「SHADING BLUE」を選択。
パッケージの裏側には説明書や商品の概要などを書いてくれているみたいですが、全て英語なので完全には理解できず。ですが概ね以下のような事が書かれていると思われます。
- 4 WAY STRETCH→弾力性を高める生地を採用しているため、全方位への優れた伸縮性と高いフィット感で快適に使える
- THERMAL INSULATION→優れた断熱性
- 100% SEAMLESS→縫い目のないチューブ型構造
- POLYSTER MICROFIBER MADE OF RECYCLED BOTTLES→リサイクルボトルで作られたポリエステルマイクロファイバーを採用
- UPF50 SUN PROTECTION→LEITAT認定のUPF>50(98%UVカット)
- MOISTURE MANAGEMENT→汗や湿度を素早く排出する事で体温をコントロール
BUFFのネックチューブが誕生したのは創業者がバイク走行時に着用するためだったらしく、長時間快適に使えるようにさまざまな工夫がこらされているようです。
以前購入した、中国や韓国でつくられたBUFFの類似品とは質が全然違いました。
その他、ネックチューブとしてだけではなくヘッドバンドなどにもマルチに使える事も大きな魅力ですね。
BUFFの使用感とミズノフェイスガードとの違い
触り心地は意外と”密”だったので呼吸時にやや抵抗があるかもと思いましたが、実際着用してみると吸い込める空気は10%減といったところ。
ミズノのフェイスガードはポリエステル100%素材で、BUFFよりも素材が薄く呼吸も若干しやすい感じなので夏場の運動時にはミズノのほうが楽かもしれません。
ただ、フィット感を含めた着け心地は圧倒的にBUFF。弾力性と伸縮性に富んだ素材を採用している意味がよく分かりました。
素材の質もBUFFのほうに軍配が上がると思います。買値はミズノが2200円でBUFFは1500円(ともに送料別)だったのでミズノにはもう少し頑張ってほしいところですね。
長さは10cmほどBUFFのほうが長いので秋から冬にかけて寒くなってきた時には暖かさの面で大きな違いがでそうです。
トータルで考えると、個人的には夏場は素材の薄さの分だけミズノのほうが呼吸しやすいけれど、フィット感を含め着けていて快適なのはBUFFのほうかなと。
とはいえ、日本で販売されているBUFFは本当に高いので、そこは財布と相談していただければと思います。
ネックゲイターやネックチューブはサージカルマスクのように細菌やウイルスをシャットアウトしたり、花粉などをブロックする力はほぼありませんが、飛沫感染対策には間違いなく貢献すると思うので第二波が予想される秋から冬場にかけて重宝しそうです。

買い物時など日常生活でBUFFを着用していると若干怪しい人っぽく見られました…。それ以来BUFFに合うスポーティーな服装にするか、ランニング時だけ着用するようにしています。
参考にさせていただいた記事・サイト